11月になるとスウェーデンでは本格的に寒くなってきます。紅葉も終わり、木々の葉もすっかり落ちてしまいました。日照時間もかなり短くなってきて、お天気の悪い日はどんよりとしていて、気持ちも沈みぎみです。なのでたまに晴れた日の日差しはとても貴重です。この年は11月半ば過ぎに雪がけっこう積もりました。
寒さが苦手な私にとって、初めての北欧の冬がいよいよ始まります。
そんな寒くなってきた季節には、暖かいものが食べたくなりますよね。たくさんの根菜と豆の入ったスープは体が暖まります。スープに使う野菜は、にんじん、たまねぎ、それにコールルートという黄色いかぶ、パルステナッカという白いにんじん、セロリルートが主です。スウェーデンに来てから初めて見た野菜もいくつかあります。その時にある野菜も加えて重ね煮し、レンズ豆やひよこ豆などをいれて基本は塩で味付けます。根菜のうまみがいっぱいのスープです。
そして家族みんながそろうときには、鍋をします。大きな土鍋に野菜をたくさん、白身魚や鮭も入れて、そして取り合いになるのが春雨。フタを開けたとたんに子供たちで春雨の取り合いです!
鍋のときはしょうゆとレモン汁の自家製たれにつけていただきます。これがまたおいしいです。小川家では月に1,2回魚を食べます。北欧のマクロビアンは時々、魚を食べるそうです。寒い国なので動物性のものも少しは必要なのでしょう。
◇小川家の自家製酵母パン◇
友子さんの酵母は全粒粉、玄米、水でまず種を作ります。全粒粉 100ml、 炊いた玄米(少し古い方がよく発酵します)200ml、水 100mlをビンに入れてまぜ常温におきます。一日ほどたつと発酵してくるのがみられるので、さらに全粒粉 50mlをたしてよく混ぜる。翌日、酵母が元気なようならさっそくパン作りができます。使ったらそのつど、粉や玄米、水をたしていきます。
いつものパンは、全粒粉、大麦、ライ麦などをひいたミックス粉 800ml 、酵母 200ml、水 200ml、塩 小1 でつくります。穀物類はミックスして粉ひき機でひき、その他の材料を合わせて生地をこね、一日ほどねかせてから焼きます。このパンは酵母のくせもなく、粉の味がよくひき出されていて、焼きたてなんて特においしい!そのままでももちろんいいけど、タヒニをつけて食べるのも好きです。子供のお弁当などの時はハンバーガーみたいにするので、小麦粉を中心とした軟らかめのパンを作ります。
粉をひくというのはあまりなじみのないことと思いますが、小川家には木製の粉ひき機があり、それでいろいろな穀物を粉にできます。大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、玄米、豆類なども粉にできます。日本では見たこともない穀物もあります。この粉ひき機が便利なのは、いろんな穀物を混ぜられること。ひきたての粉は香りがよくて新鮮です。私もいつか欲しいなぁ。
◇友子さんのマクロビオティックバーガー◇
焼いた丸いパンを半分に切り、タヒニとマスタードをぬります。豆腐のステーキ、きゅうりやトマトなどその時にある野菜をのせて、ハーブソルトを少しかけて出来上がり! お休みのときは下の子たちもマクロバーガー作りを手伝います。このバーガーはみんな大好き!
◇簡単シリアルバー◇
穀物のつまった簡単おやつシリアルバーを紹介します。
Riskakor(ライスクラッカー)をくだいたもの 300ml 、オートミール 300ml、マルト 150ml 炒った白ごま 50ml、アーモンドスライスやひまわり、かぼちゃの種など 100ml
ライスクラッカーを鉄板に広げて180℃のオーブンで7分ほど焼く。フライパンにオートミール、ごま、アーモンドを入れ混ぜ、そこにマルトを加え混ぜ合わせる。火は中火で。火を止めてライスクラッカーを加えてなじませて、油をぬった型に入れて手で押して広げ、冷ます。冷めたら固まってるので、切って食べます。